自動車事故には、下記3通りの事故があります。
(1) 自分の一方的な過失(落ち度)で発生したもの
(2) 自分と相手、双方の過失で発生したもの
(3) 相手の一方的な過失で発生したもの
(1)と(3)はどちらかの運転者に100%の過失があるということなので、通常はその事故による全ての損失に対して加害者が責任を負います。
これに対して(2)の場合には、どちらにどれだけ過失があったかが検討されます。その検討結果を「過失割合」といい、自動車事故が起きると、「過失割合が6対4」とか「7対3」といった言葉をよく耳にすると思います。
この過失割合はほとんどの場合、過去に起きた類似ケースの判例を参考にして決められます。ただし、まったく同じ状況での事故はまず存在しませんので、「これが絶対に正しい」と言い切れるものではありません。そこで、これらの判例や事故例を熟知した専門スタッフを抱える保険会社を代理人として、相手もしくは相手が加入している保険会社と過失割合について話し合うのが一般的で、これを「示談交渉」といいます。この交渉で決定した過失割合に応じて、保険会社はそれぞれの損害額を双方で負担する「過失相殺」という方法で保険金の支払いを行います。たとえ双方が無制限の保険に加入していたとしても、「お互いにお互いの損害を100%支払いましょう」という考えではありません。
AさんのクルマとBさんのクルマが交差点内で衝突し、それぞれクルマの修理代としてAさんが50万円、Bさんが30万円の費用が掛かりました。示談交渉の結果、過失割合は「Aさん70%:Bさん30%」で解決した場合の過失相殺。